第4回 「未来の家と湘南での生活スタイル」

第4回 「未来の家と湘南での生活スタイル」

近年、「IoT」や「スマートホーム」といった住環境を豊かにする可能性を持つ技術が注目されています。そこでこのコラムでは「IoT」や「スマートホーム」というものが何であるのかというレベルから、今後どのように使用されていくのかといった未来像を解説し、「IoT」が家庭に影響を与える将来の暮らしに着目していきます。

1. 未来の家を語る上で外せない「IoT」と「スマートホーム」

1-1.  そもそも「IoT」と「スマートホーム」とは?

「IoT」とは「Internet of Things」の略です。直訳すると「物のインターネット」という事になりますが、もっと具体的に言うと、身の回りにある物体がインターネットにつながることによって生活を便利にする技術と言えます。

例えばこれまで家電は、それが物理的に置いてあるリビングなどの場所で、人が操作することで機能していました。しかしそれぞれの家電がネット環境に繋がっていれば遠隔操作をすることができたり、その家電の不具合などをメールでスマホに知らせてくれたりすることができます。

「スマートホーム」とは上記の「IoT」を積極的に家そのものに取り入れたり、家電や家の設備にセンサーや管理システムを使用したりすることで、今まで以上に快適に暮らすことを目指すものです。

玄関のカギにその技術を取り入れた例が代表的です。あらかじめ設定しておけば自分のスマホを持って玄関に近づいただけで施錠や開錠が出来たり、来客が来た時に家に人がいなくても遠隔操作で開錠が出来たりします。

1-2. 遠隔操作でセキュリティが堅牢に

上にも書きましたが、「IoT」や「スマートホーム」の代表的なものがスマートロックです。あらかじめ認証されたスマホを持っていれば、カギを手で開け閉めする操作が必要なくなり、遠隔操作で開錠、施錠を操作出来ます。ですから出かけてから「玄関に鍵をかけるのを忘れたかもしれない!」と思って慌てて戻る、といった必要も無くなります。特に加齢によって○○を忘れたかもしれない、といった心配事は増えていきますが、屋外から操作できることや鍵のかけ忘れを未然に防ぐことで安心感が得られるようになります。まさに高齢化社会に適した技術です。

また、来客に対して(その人を家に上げてよいという判断は住人がする必要がありますが)留守中でも開錠して屋内に入ってもらうことができます。

1-3. 遠くにいる家族の様子を知ることができる

「IoT」を使えば両親が外で働いていても、子どもが学校から無事帰宅したかを確認することができます。また、離れて暮らす高齢の親が特定の家電を使った際に、その動向を確認して問題なく暮らしていることを知ることも可能です。

1-4. 声一つで家電を操作できるようになり、介護の負担が減る

音声で家電の操作ができるようになるのも「IoT」や「スマートホーム」の優れた点です。例えば足腰が悪くなった人であれば、照明をON/OFFするといった動作も大変です。しかし音声操作だけで少し暗くしたり完全に消灯したりという事ができれば、布団に入るまでは明るくしておき、少し本を読んでから消灯して寝る、といったことも非常に容易になります。

1-5. 他にも生活に関する様々な手間がスマートに解決される

現在もスマート家電はさまざまな形で発展しています。冷蔵庫の中で賞味期限を管理して悪くなる前に知らせてくれたり、多機能電子レンジなどがわかりにくい操作なしで使用出来たりといった技術はすでにあります。また照明器具が交換時期を知らせてくれれば、事前に交換しておくことで、深夜にトイレの電気が切れて困るということを防げます。

これらは若い人、健常な人にとっては、「そのくらいその時やればいいじゃないか」、「今まで通りで何も困らない」と思うようなことかもしれません。しかし、高齢者や体に不自由な個所がある方にとっては、生活の質が劇的に向上する技術です。つまり「IoT」や「スマートホーム」は「みんなに優しい技術」と呼んでもいいでしょう。

2.湘南の将来像を把握し、賢く生活しよう

2-1. 教育面

教育については湘南エリアの各市町村で様々な取り組みが行われています。

茅ヶ崎市では平成23年度から「教育基本計画」と名付けて、子どもたちが不安や困難を感じた時に学校や地域が寄り添い励ますことなどを目的とした理念を掲げています。これらは10年間推進していくことを進めています。
参考:http://www.city.chigasaki.kanagawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/005/125/gaiyoukaitei.pdf

鎌倉市では「かまくら教育プラン」という方針を持っています。ここでは子どもたちの安全、安心を守り、学習意欲を高める取り組みを行いつつ、保護者にとっても安心して子育てができる環境維持に取り組んでいます。
参考:https://www.city.kamakura.kanagawa.jp/kyoplan/documents/h23pan_2_hajimeni_kihonhoushin.pdf

2-2. 医療・福祉面

湘南エリアの中でも最も人口が多い藤沢市では、国が掲げている「地域包括ケアシステム」をさらに独自に展開して「藤沢型地域包括ケアシステム」という形で展開しています。

福祉は個人の努力だけで取り組めるものではありませんが、国や行政の公的な部分だけで補いきれるものでもありません。個人を代表する「自助」、社会保障などの「共助」、地域ぐるみの助け合いを主とする「相互扶助」、行政サービスによる「公助」が一体となって展開することで他の地域にない動きを始めています。
参考:http://www.fujisawa-shakyo.jp/img/shakyo/chiiki-fukushi-katudo-keikaku2016/chiiki-fukushi-katudo-keikaku.pdf

2-3. 防災面

神奈川県内で「さがみロボット産業特区」の第2期の取り組みが平成30年度から4年間行われます。その中には「災害対応におけるロボット活用の推進」という項目があげられています。湘南は山や海に面した地域が多いこともあり、災害時に人が近づけない場所に災害対応ロボットを使って迅速な救助活動を行う取り組みなどが予定されています。

また、近年のゲリラ豪雨頻発、大雨による大災害の発生もあり河川の整備促進も進んでいます。平成30年度は境川、引地川、金目川、葛川、不動川がその対象でした。
参考:http://www.pref.kanagawa.jp/docs/ph7/cnt/f219/documents/h30shonan.pdf

2-4. 交通面

交通の面では海沿いの地域や鎌倉周辺で特に渋滞が見られることもあり、神奈川県や各市町村、湘南地域県政総合センターなどが様々な交通の改善を行っています。

平成30年度も国道246号バイパスの整備促進(秦野ICから圏央厚木ICに至る29.1km)や湘南新道(寒川町から大磯町に至る東西方向の道路)などを始めとする多数の整備が行われています。
参考:http://www.pref.kanagawa.jp/docs/ph7/cnt/f219/documents/h30shonan.pdf

3.湘南での生活スタイルは具体的にどう変わるのか

3-1. スマートホームなどの技術と地域性のハイブリッドで、豊かな生活に

これまで紹介したような技術はまだまだ発展途上で、これからも日進月歩で開発されていくでしょう。湘南エリアが従来持っている自然にはぐくまれたほど良い地方感、そして最先端の技術に囲まれたハイブリッドな将来の暮らしを具体例をあげて紹介しましょう。

3-2. 具体的な生活スタイル

Aさん(36歳男性)はいつものように7時に快適に目覚めました。暑い季節になっていますが、家の中は目覚めるためにセットしたアラームより30分前から空調が効いており、蒸し暑さを感じることはありません。スマートホームの利便性を感じながらカーテンを開けると、外には学生時代からあこがれていた湘南の海と、透き通った青い空が見えています。

Aさんは新橋にあるIT関係の会社に勤めていますが、娘さん(6歳)が穏やかな環境で暮らせるようにと、半年前に茅ケ崎に家を建てました。その時、快適な暮らしにこだわりたいと思い、積極的にスマートホームの思想を取り入れたのです。

顔を洗って、ダイニングキッチンに行くと奥さん(34歳女性)がコーヒー豆をミルに入れているところでした。Aさんに「おはよう」とあいさつしつつ、それまでかかっていたゆったりしたジャズナンバーから、スマートスピーカーに曲名を指定します。Aさんが好きなハワイアンナンバーに切り替えたのです。

食事を終えるとAさんは娘さんを起こし、夜仕事から帰ったら一緒に遊ぶ約束をして家を出ます。新橋まで東海道線で1時間かかりませんから、首都圏に通うのも苦にはなりません。

奥さんは娘さんを乗せた幼稚園の送迎バスを見送りながら、都内に住んでいた時は幼稚園に入れる競争が大変だったことを思い出します。湘南に移住したことで手に入れた生活のゆとりを感じながら、手早く身支度をして渋谷に出かけます。奥さんはフリーランスのWebデザイナーなのでネット環境があればどこでも仕事はできるのですが、今日はクライアントとの打ち合わせで出かける必要があったのです。家を出ればスマートキーが自動的に施錠してくれますから、セキュリティも安心です。

Aさんも奥さんも、移動中に相手の両親(二人ともで70代で、埼玉県在住)がスマート家電を使って食事を取っていることを確認して安心します。自分の親ではなく相手の親を気遣うことは二人の結婚以来の約束なのです。

夕方、茅ケ崎駅から歩いて帰るAさんは道行く学生たちを眺めながら、湘南の治安の良さを感じます。週末は3人で海に行く約束をしていたことを考えると今からとても楽しみです。

4. まとめ

「IoT]と「スマートホーム」を有効活用する未来の湘南についてまとめました。湘南エリアは海のイメージが強いですが、山や川を含む豊かな自然を持ちながらも、首都圏にも十分通勤が可能な距離感にあります。その豊かな土地で「IoT」や「スマートホーム」を取り入れた先進的な暮らしをするというのは、一種の理想の暮らしです。首都圏で引越しを検討している方は湘南エリアを候補に入れることをお勧めします。